すいすい小噺#138



見えるもの見えないもの


男塚すいすいに ここ数回ご来店するお爺さんがいます

実はすいすいに来る男の子のおじいさんでもあります


でも後から来ていつ見てても

お勘定を急げ とか

先に決めてから持ってこい とか

小言を言ってそのうち先に帰ってしまうパターン



こういう時 何かあるんだろうなぁー というのが

ここ数年のすいすい経験値でわかること


今回も男塚公園前の更地で

少し後にやってきて孫にブツブツ言っておられる

                             

そして10分足らずで帰ってしまう


いつものパターン笑


かと思いきや 敷地の道路側でずっとこちらを見ている


おじいさんもこどもたちのことが
大好きなんじゃないかなと予想する

こどもたちが空を見上げて
たくさんトンボが飛んでいることを教えてくれた






お爺さんの何かしの期待ははずれに終わった


「ぜひ じゃんけん大会だけでもしてってください」


そう 呼びかけた時だった


「俺の母親も 駄菓子屋やってたんだ・・・」


おじいさんがポソっとつぶやきました



「・・・え〜!!! そうだったんですかぁー!?」

「ああ 俺もこういう駄菓子を食べながら育ったんだ・・・」

「へぇー ・・・ どんな駄菓子 売ってたんですかぁ〜」



そこからおじいさんは

いっぽ また一歩 とすいすいに近づいてきて

遂にはオジサンとこどもたちの輪の中に入っていた





「この子はひいばあさんが駄菓子屋やってたなんて知らんけどな」

「いやいや 素敵なお話じゃないですかー!」




駄菓子屋話が止まらない


話の合間に行ったじゃんけん大会すらおじいさんは勝つ

ここ数回 必ず現れて
何か言いたそうにしていた謎が解けた


駄菓子屋の大先輩だった訳だ
(正確には先輩の息子笑)


その日は男子の割合が圧倒的に高かった
オジサンにはそのおじいさんも他の男子と同じように
駄菓子の大好きな少年に思えたのよね
                            


言葉って大事だよね

みんなもおじいさんもご来店ありがとうございました!






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