すいすい小噺#86


いつかの女の子

3ヶ月ほど
いつもの場所での「おやすみ」を続けていたすいすい

学校の再開と共に
ようやくすいすいも動き出せるか
そう思って準備を進めていました

2020.6.17(水)16:00〜17:30

過去に水曜日にすいすいをやったことは
一度だけありました

ほとんどが 月 火 そして 木

オジサンの仕事の都合と
娘たちの都合と
来てくれるみんなの声
今まではその声の交点を狙って日程を決めた

今回はオジサンの都合で水曜日で設定
ほとんど事前告知なく 男塚公園前で始めた


***


公園前に登場した時にすぐ

あ〜〜〜!!! すいすいだぁ〜!!!!!

と女の子たちが集まってきてくれて
何だか 3ヶ月ほど休んでいたことを
瞬時に忘れさせてくれた

一人 また一人
とこどもたちが集まってくる

マスクをしている子もいる
マスクをしていない子もいる
オジサンはマスクをしてきた
まだ何とも言えない日々が続いている

今日のスペシャルは

「御来店で誰でも1つ駄菓子プレゼント」

にした

始めに買って公園に遊びに行った女の子たちの声は
すぐに公園に広まっていく

すいすいの存在は知っていたが
遠巻きに見ていた二人の男の子たち
すいすいに向かって走ってくる

「今日はじゃんけん大会 あるの?」

もちろんそれもあるし
来てくれた時点で1つプレゼントがあることを伝えると
目を輝かせて ジャンケンを挑んできた

一人は勝ち 一人は負け

くやしそうにしていた子の手にも
今日はサワーペーパーが握られている

そんな感じで
大勢の人数では無いけれど
公園にいたこどもたちはみんな遊びに来てくれた

オジサン3ヶ月ぶりなのに
すんごく久しぶりのホームだからか
結構 視野が広くなったのかな・・・

さっきから
お散歩か 気になるのか
同じおばあちゃんが
公園前を行き来しているのがわかった
今まで会ったことない方

17時を過ぎても
まだまだ陽は傾いてこない

こどもたちが駄菓子を買っては
公園とすいすいを行き来している

手押しの乳母車(シルバーカーっていうみたい)
さっきのおばあちゃんだ

こどもたちがいなくなった合間に
すいすいに近づいてこられた

地面はガタガタの土で乳母車は大変かなと思ったが
オフロードバイクのようにズンズン近寄ってくる

「何屋さんですか?」
「ダガシヤです」
「あら、ダガシ・・・」
「はい、10円から30円までのモノしかありません」
「・・・私でも食べられるもの・・・あるかしら・・・」
「ありますよ! オススメは10円のこちらです!」

オジサンは ヤイタラ を一つ 手にとってお見せした

「とっても食べやすいですし こどもたちにも人気です」
「・・・・・・そう、じゃあ10コ ちょうだい」
「・・・10コ、10コお買い上げでよろしいでしょうか?」

大量買いはあることなのだが
ちょっとこのおばあちゃんが
10コご購入くださるとは想像ができなかった
ちょっと品のある 
かなりご高齢と思われる方だった

「お買い上げ ありがとうございます!」

おばあちゃんの持っておられた袋に
商品を入れさせて頂く
おばあちゃんはニコッとして
100円玉をくださった

乳母車を反転させ
ゆっくりとすいすいから離れていく
後ろ姿は満足されたように見えた

オジサンもどこか緊張していたのか
「御来店で誰でも1つ駄菓子プレゼント」
を完全に忘れてしまった・・・

口数は少なかったけれど
何かを思い出されていたのかもしれない

焼たら

もしかしたらおばあちゃんがこどもの頃からあって
懐かしく思ってくださったのかもしれない

今日最初に来てくれた女の子たちのように
あのおばあちゃんだって女の子の頃があり
いろいろな思い出があったんでしょうから

そう

駄菓子は時を超えるのさ





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