すいすい小噺#85


スタンド・バイミー

昔見たアメリカ映画みたいな4人組だった
幼いような 大人のような男子4人

遥か遠くの九十川の北から
ゆっくり ゆっくり
こっちに向かって来て
笑いながら楽しそうにすいすい のところまできた

中学生くらいの子たちかと思ったら
そんなに見えないような
結構トシがいっているような

4人それぞれのキャラがあって
太めで背の低い子は長髪を頭のてっぺんで結えてて
他3人は結構背が高く 
そのうちの一人は虫かごを
一人はそこそこデカい手網を
一人はモリを持っている

何の狩りをしているのか・・・w

水門の所で
ひとしきり笑い合ったり
川原を眺めたりした後
すいすいに寄って来た

「・・・何売ってんすかぁ〜??」

背の低い子が聞いてきた

「駄菓子だよー、冷たいのも多少あるよー」

「マジィ?」
「あ、、、、なつかしー、サワーペーパー!」
「うわ、超なつかしいじゃん、これあったよねー」

4人は面白そうにすいすいの中身をのぞき込む

サラリーマンにも見える
大学生にも見える

オジサンは色々想像したが 
あえて聞かないことにした


「・・・で、何とってたの?
 九十川のずっっと向こうからきたでしょ・・・」

4人はそろってうなずき
虫かごを持ってた一人はズイと前に出して来た

「カメっす!」

そこには体長6cm程の小さなカメが入っていた

「カメ・・・かぁ〜・・・確かにいるもんなぁ〜」

新河岸川にも 九十川にも カメはいるが
川幅も短く水深も浅い九十川の方が
カメ狩りをするには良いかもしれない
30cmくらいのカメも ときおり水面に顔を出しにくる

「みんな ウシコショー出身? 
 カメ取りにここに来るなんてさぁー」
「いえ・・・」
「タカシナキタショーっす」
「むかしここにきたことあったんです」
「なつかしーなぁー・・・」
「もう・・・7年くらい前かぁ・・・」

オジサンの脳内カンピューターが動き出したがすぐやめた

「タカシナキタショーか!結構遠いじゃん!w
 だし、あの辺りに不老川もあるじゃん?」


それから4人とオジサンは
結構 話した

もちろん
途中に じゃんけん大会も
そして 特別にプリンバーも御馳走した

ここが折り返し地点だったのか
お別れをしてゆっくりと来た土手を歩いていく4人


で 何歳だったんだろう・・・?

遠く離れていくにつれて
聞いても良かったかな と思ったけれど
またいつかこの4人とも 
どこかで再会できたら面白いな と思った
また7年後くらいに どこかで



コメント

人気の投稿