すいすい小噺#37


新年最初は校区最北端に位置する郊外マンション一角の広場
3学期前日で、インフルエンザも流行ってきているので、
来てくれる子はいないかなー、と思って向かいましたが、
何名かの子どもたちが寒空の下、待っていてくれました

少しだけ陽がのびて
17時をまわっても完全に暗くならなくなってきたのですが、
それでも15:45到着だと、1時間程の営業になる

ただ 寒い

冷蔵庫の中にいる状態で
ギリギリ陽が差す場所に自転車を停め、
駄菓子屋を始める
公園前の方にも良く来てくれる3、4年生くらいの男の子
嬉しそうに待っていてくれた一人

今日はその子が何度も

「オレも何か手伝いたいなぁ〜」

と、しきりに声をかけて来た
過去を振り返ると、
オジサンが忙しい時
5年生や6年生の女の子たちが
率先して手伝ってくれていた
どうやらその役を買って出たいようだ
でも、
今日は「くじ引き」とかは持ってこなかった為
時折、上下に重ねた箱の下から
駄菓子の補充をするぐらいの仕事しかなかったが
それでも終始、
すいすいにまたがりつつ
何かと手伝ってくれた

周りが暗くなって
恒例の「じゃんけん大会」で締めくくった後、
その男の子が来た

「オレ、今日はたくさん手伝ったなぁ〜」
「ありがとう、助かったよ!」
「手伝ったから、バイト代、欲しいなぁ〜」
「(笑)それはできないけどね・・・
 でも、好きな駄菓子、一つあげるよ!」

その子は一瞬、そうじゃないんだ、という顔をしたが
最終的には周りの3人のお友達と共に、
20円のサワーペーパー(グレープ味)を手に取った

「引っ張ってってあげるよ!!」

すいすいの4本の細い支柱を
男の子たちがそれぞれつかむ
片付け終えて
マンションの敷地を出るまでの道路
その子たちはタッタタッタと走りながら
オジサンはゆっくりと
一緒に進む

「手伝ってくれて、ありがとうね
 また来週!気をつけて帰ってね〜」

バイバイ
と手を振って別れた時
その男の子が一番大きく
手を振っていたのが見えた

3学期前日
準備運動だったのかもしれない
みんな
3学期も楽しんでいこうね


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